
フェローズ会員が主役となって対話を行う「対話ラウンジ」。8月30日にその第2回が、「アイデンティティ」をテーマに開催されました。
今回は、エグゼクティブ、ヤング、ジュニアなど色々なセミナーの卒業生が参加され、それぞれが自身の体験や考えをごく自然に語ることで理解と対話が深まり、参加者それぞれに新しい発見があったようです。
以下、対話の様子をお知らせいたしますが、事前準備が必要なく、卒業したセミナーや世代の枠も超えて気軽に対話ができる時間と空間ですので、次回以降の対話ラウンジにより多くの皆様にご参加いただけることを楽しみにしております。
【第2回「対話ラウンジ」対話の概要】
冒頭、塩川徹也先生(東京大学名誉教授、日本アスペン研究所諮問委員)からのショートレクチャーがあり、そもそもアイデンティティとは何なのか、なぜアイデンティティが問題になるのか、アイデンティティを考えるうえでの留意点について整理していただきました。
その後、参加者は5チームに分かれて、ウォーミングアップを兼ねた短時間の対話を行い、いよいよ参加者全員での対話に移行。
まず、自分のアイデンティティを形成している要因や日常生活でアイデンティティを意識する場面について、意見交換が行われました。様々な場面で自己紹介をしなければならないとき、他の人でもできるような仕事を引き受けなければならなくなったとき、留学時や留学から帰ったときなど異文化を跨った経験をしたときなどなど、ご自身の経験が披露される一方、むしろ日本社会ではアイデンティティを意識する機会があまりない、というご指摘もありました。
同調圧力が高い日本社会においては、アイデンティティを表に出しにくいのではないかとの問題提起を受け、日本社会におけるアイデンティティにまつわる現状が、世代間の違い、企業風土の違いなどを軸に様々な視点から語られました。ひとりの人がいくつものSNSアカウントを作り、アカウントごとに違う人格になりきって発信している事例も紹介され、これを危ういと感じる方がいる一方、本来、自分自身の中に多様なアイデンティティが存在するはずなので自分もやってみたいという反応もあり、ここにも多様な価値観の交流が見られました。
そして対話は、ダイバーシティの尊重とアイデンティティの折り合いをどうつけるかという問題の核心に移っていきます。
社内で「金太郎飴」体質で育った世代が多様性を受け容れるのは、言うは易し行うは難しの典型であるという現実を踏まえたご指摘。「挨拶をしよう」「電話にはすぐに出よう」といったちょっとした習慣を共有するところにも多様な人々の 一体感が生まれるきっかけがあるという体験談。異なる相手を理解しようとする姿勢、理解を深める論理思考力や寛容さが必要ではないかという、一段普遍化に踏み込んだ指摘などが相次ぎ、対話は尽きません。
勿論、様々な意見、価値観の交流を行うことが目的の「対話」ですので、結論はありません。ただし、分かったつもりでいたアイデンティティという概念にも、 想像以上の広がりと深さがあり、多様な意見が存在するという事実をシェアすることができ、実りある対話となりました。
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